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サガシリーズ > 時空の覇者 Sa・Ga3 > サガ3時空の覇者 Shadow or Light
サガ3時空の覇者 Shadow or Light
ジャンル コンピュータRPG
対応機種 ニンテンドーDS
開発元 スクウェア・エニックス
ラクジン
発売元 スクウェア・エニックス
人数 1人
DSワイヤレス通信では1-2人
メディア 1GbitDSカード
発売日 日本の旗 2011年1月6日
価格 5,980円(税込)
対象年齢 CERO: A(全年齢対象
  

サガ3時空の覇者 Shadow or Light』(サガスリー じくうのはしゃ シャドウ オア ライト)は、2011年1月6日スクウェア・エニックスから発売されたニンテンドーDSコンピュータRPG1991年12月13日に旧スクウェアより発売されたゲームボーイ用ソフト『時空の覇者 Sa・Ga3 [完結編]』のリメイク版である。

概要[]

原作であるゲームボーイ版(以下、「GB版」と表記)は多くのコンピュータRPGで採用している経験値レベル制での成長になっているなど、サガシリーズとしては異端のシステムを採用していた。それに対し、本作は経験値制を廃止し、サガシリーズの他作品と同様の成長システムに統一する形で大幅にシステムの変更がなされている。マップの3D化を始めグラフィックは全面的に描き直され、キャラクターデザインも小林元がほぼ新規にデザインを描き起こしている。サガシリーズで唯一本作の原作の製作には関わっていなかった河津秋敏が新たにシリーズディレクターを務め、音楽は多くのサガシリーズで作曲を担当した伊藤賢治と原作の作曲者であった笹井隆司の両名が共同でアレンジを担当している。

タイトルは『Sa・Ga2 秘宝伝説』とそのリメイク『サガ2秘宝伝説 GODDESS OF DESTINY』(以下、『サガ2GOD』と表記)とほぼ同様の付け方になっている。すなわちGB版の副題「時空の覇者」を主題に加えたうえで、新たに「Shadow or Light」の副題が付けられた。また、GB版の副題「時空の覇者」は、原作では“Sa・Ga3”の前に付けられ『時空の覇者 Sa・Ga3』となっていたが、本作では“サガ3”の後に付けられ『サガ3時空の覇者』となった。また、GB版と異なり“[完結編]”とは題されていない。

追加要素[]

本項目では、本作で新たに追加された要素のみを記載する。オリジナルの基本的な要素についてはGB版の項目を参照。

バトルシステム[]

エンカウント[]

GB版のランダムエンカウントに対して、今回はシンボルエンカウントになっている。敵シンボルの追跡は先に進むほど激しくなる。先制攻撃に関しては、GB版ではパーティと敵側のレベル差によって発生していたが、今回は側面や背後から接触した場合に発生することがある(前作・前々作のように先制攻撃できる特性も存在する)。

また、前作にもあったチェーンエンカウントが採用されている。近くに別の敵シンボルがいる状態で戦闘になると、その敵シンボルも戦闘に参加してくる。ただし1度に戦闘参加できる敵は限られているため、余った敵は場外で待機する「スタックバトル」となる。場外=スタックにいる敵に対して直接ダメージを与える手段はほとんど無いため、全滅させるには出現中の敵から倒していく必要がある。素早く倒すと所持金を多く獲得可能。

連携[]

キャラクターの行動順番が連続しており、かつ同じグループの敵を狙っており、さらに連携に対応した技を使用すると発動することがある。メンバー間で立て続けに行動し、通常より大きなダメージを与えられる(敵モンスターも連携を行う)。コマンド入力中に行動順番がわかるようになっており、意図的に味方の連携を繋いだり敵の連携を遮断する形で調整することが可能。連携成立の予測も赤い矢印で表示され、連携する可能性があるキャラクター同士を見る事もできるが、予測が的中するとは限らない。

  • 連携が成立した場合は、2人目以降で一定の条件を満たすと「連携昇華」へとグレードアップし、連携昇華が発生した場合には使用した武器・魔法・特殊能力に秘められた「連携昇華技」が発動する仕様になっている。敵モンスターの攻撃も連携昇華に発展する可能性がある。
  • これまでの作品と異なり、1人目の攻撃でも威力が高まるようになっている。今回は連携で上乗せされたダメージが青色で別表示されるようになった。

タイムズ・ギア[]

今回新登場の時間を操る装置。戦闘中に敵を攻撃したり、逆に敵から攻撃を受けると「ギアポイント」が蓄積され、ポイントは±0〜+5まで(ストーリーが進むと−5〜+5に拡張)となっている。

戦闘中[]

強力な効果をもたらす切り札のような役割を持つ「ギアドライブ」が発動(ギアポイントを消費する)。使用するには、コマンド入力中ではなく、コマンド入力終了後のキャラクター行動中にYボタンを押す必要がある。Yボタンを押しっぱなしにしながら方向キーを左右に押せば、使用したいギアドライブの種類を切り替えられる。

過去ドライブ
使用すると、ターンの終了間際に「呼び出したキャラクターの過去の姿」が召喚され、そのターンに行った行動をもう一度行う。1回の発動で1ポイントを消費する。
現在ドライブ
使用すると、現在行動中のキャラクターの直後に発動し、数人の仲間が1体の敵に一斉に襲い掛かる。防御力を無視した強力なダメージを与える上、攻撃を受けた敵はそのターン動けなくなる。ただし+1ポイント以上なければ使用できず、1回の発動で、「タイムズ・ギアに書かれている数字」と「生存している仲間の人数」のうち、少ない方の数のポイントを消費する。攻撃に加わる仲間の人数はポイントを消費した数と同じ。
未来ドライブ
使用すると、現在行動中のキャラクターの直後に発動し、そのキャラクターが使用可能な装備・特殊能力のうちもっとも上位の攻撃技を使用する。まだ覚えていない技であっても使用可能。1回の発動で1ポイントを消費する。

アビリティ[]

移動中に「フリーズシステム」で時間を止める事が可能。敵シンボルや地形の動きなどすべてを停止できるため、ピンチを切り抜けたり探索を容易にするといった効果がある。発動中はギアポイントを消費し続ける。

シナリオ[]

シナリオ・シンクロ・システム[]

『サガ2GOD』で採用された「シナリオ・シンクロ・システム(SSS)」を引き続き採用。サガ2GODではキャラクター同士の関係によってイベントの内容が変化したが、今回はほとんどのイベント中に選択肢が出現し、展開や結末が変化する。Yボタンの「未来予測」によって選択肢に対応した結末のヒントが分かるようになっている。ただしギアポイントが一定量ないと選べない選択もあり、中には「ポイントが一定以下」という条件を提示されることもあるため、ポイントが多ければ良いとは限らない。

フリーシナリオ[]
GB版のストーリーに加えて新規追加されたシナリオ。上記のSSSはほとんどがこれに該当する。このシナリオの展開によって、新たなエリアに進めることもあり、場合によってはストーリーに影響をも及ぼす。
ハント[]
町の住民から強力なモンスターの討伐を依頼される。引き受けて倒せば報酬をもらうことが可能。指定されたフィールドやダンジョンに出現し、シンボルも戦闘時と同じ姿で待ち構え、移動や追跡は行わない。戦闘になると最初から巨大化した状態で登場するため通常より手ごわく、難易度によっては本編のボスが大幅に強化された状態でリベンジを待ち構えていることもある。
プレゼント[]
町の住民や宝箱からプレゼントの情報がもらえることがある。ステスロス内にアイテムが届き、任意で受け取る事が可能。

台詞の追加[]

メインメンバーでありながら、GB版では台詞が一切無かったポルナレフとミルフィーの台詞も追加され、2人の性格表現が明確になった。それに伴い、GB版で台詞のあったキャラの発言も大幅に追加や変更が行われている。

真のエンディング[]

多くのサブイベントをクリアしていく事により開示される「真のエンディング」が追加された。この真のエンディングは前述のSSSとタイムズ・ギアを併用する事で発生する仕様になっており、開示条件として少なくともゲーム上画面の下側中央にあるタイムズ・ギアの玉が特定の色になっている必要がある。

各種設定[]

難易度[]

新規ゲームスタート時に、「Easy」と「Normal」の難易度設定が追加された。一度クリアした後は「Hard」の難易度と、初回クリア時の内容を一部引き継ぐ事ができる「NewGame+」がさらに追加される。

  • 「Easy」は、装備品などの使用回数が消費されないが、NewGame+で引継ぐ場合は選択できない。
  • 「Hard」は、敵モンスターの能力値が通常より上昇するが、この難易度でしか挑戦できないイベントがある。

パスワード[]

移動中、メニュー画面で任意に入力できる文字列。数字やアルファベットで6文字まで入力可能(オープニングイベントでは4文字まで)。該当するパスワードに当てはまれば、アイテムを入手したり、キャラクターが成長したり、新しいシナリオが開示されたりする。1回のプレイで同じパスワードは2度以上入れられない。4桁のパスワードはクリアデータの引継ぎ時にも持ち越されるが、6桁のパスワードは引継ぎで持ち込まれないため再入力できる(例えばアイテムなら再び獲得できる)。一部のパスワードは、直接入力する以外に宝箱や登場人物から受け取る形で入手することもできる(受け取った時点で入力済みの状態になる)。

キャラクター[]

新キャラクターおよび、本作で設定が追加・変更された点を記載する。

メインメンバー[]

デューン
滅びの未来から送られた3人の子供のうちの1人で、非常にまっすぐな性格をしており、メインメンバー4人のリーダー格であり発言力が強い男性。
ポルナレフ
滅びの未来から送られた3人の子供のうちの1人で、場の雰囲気などを読まずに突っ走ることもあるほどの実行力を持つ男性。
ミルフィー
滅びの未来から送られた3人の子供のうちの1人で、普段は物静かで冷静だが、言いたいことはきっちり少ない発言に込める。時々感覚のズレた面を見せる女性。
シリュー
メインメンバー唯一の現在世界の人物で、デューンとは恋仲の女性。きっぷのいい性格だが、一度話を始めるとなかなか止まらない。

サポートメンバー[]

メルローズ
デューンたちの兄貴分。デューンたちが幼い頃より自作の戦闘シミュレーター「バトルトレーナー」で鍛えてきた。町を守るリーダーとしても日々奮闘する。
フレイヤ
イレムの町から魔物に誘拐されたエスパーの少女。非常に高い潜在能力を持っている上に活発な性格だが、誘拐事件がきっかけでふさぎこんでしまう。
ディオール
ダームの町で暮らす少年で、幼い頃よりデューンに憧れている。青年になってからはボルフェス博士によってサイボーグ化されており、革命軍の指揮を執るほどに成長する。
ネメシス
ダームの町で暮らす少女。故郷の人々に強い愛着を持ち、特に幼い頃より共に暮らしてきたデューンたちと共に行動しようと積極的な面も見せる。
ボラージュ
滅びの未来を救うべく、デューンたち3人を現代にタイムスリップさせてタイムズ・ギアを託すという判断を行なった張本人。

その他のキャラクター[]

クロノス
イレムの町で幼い頃からステスロスに強い興味を持ち、研究を行なうほかに自身もパーツを探す行動派。
パルサー博士
ステスロス復元に成功した博士。同じ研究者としてクロノスに対して強いライバル心を燃やす。
ボルフェス博士
瀕死に陥った人間をサイボーグ化して再生可能な技術を持つ、サイボーグ技術研究専門の博士。
先生
サガ2にも登場した黄色のスライム。あちこちの町に出現する事があり、アドバイスをもらえる(稀にステスロスにアイテムを届けることもある)。
乙女
サガ2GODにも登場したピンク色のスライム。神殿やステスロス内にて、今回もチュートリアルを説明してくれる。
天使スライム
サガ2GODにも登場した水色のスライム。ステスロスにて、届いたプレゼントを渡してくれる(1個もアイテムが届いていない場合は出現しない)。
悪魔スライム
サガ2GODにも登場した紫色のスライム。DSワイヤレス通信でパスワードの交換をうけもつ。
スライム・ファット
サガ2GODにも登場した緑色のスライム。主に宿屋やステスロスにおり、アイテムを預かってくれる。
スライム・ファット天使
今回新登場のスライム。フィールドやダンジョンに埋まっている発掘物の数を、世界別に教えてくれる。
スライム・ファット悪魔
サガ2GODでは密売人として登場したスライム。主に宿屋やステスロスにてリチャージ屋を経営している。前作と異なり、料金は通常の店と同じ価格となっており、本人もその旨を語る。
ワンダラー
ステスロスのワープ中に気を失ったデューンが時空の狭間で出会うことになる正体不明の男。ステスロスを模した仮面を身につけており、デューンの持つタイムズ・ギアを使用可能にしてくれる。ほかにも関連情報を教えてくれたり、ギアの機能を追加してくれたりするが、その言動には謎が多い。

変更要素[]

本項目では、オリジナルから仕様が変更された要素のみを記載する。

成長システム[]

  • 概要でも記載されている通り、経験値制を廃止してサガシリーズの成長システムに統一する形で大幅に変更された。『サガ2GOD』までのシリーズ作品ではその多くが戦闘終了後にキャラクターが成長する仕様だったが、本作ではキャラクターの行動直後にリアルタイムで成長する様に変更されている(どの種族でプレイしても、リアルタイム成長は行われる)。
  • 武器と魔法の熟練度も追加されており、該当する熟練度の成長が可能な種族に変更しなければ上がらないシステムになっている(ただし、成長させた熟練度は、種族を変更してもそのまま維持される)。

能力値[]

今回は前作・前々作に倣う形で、能力値の数が簡略化されている。人間の時の値を「基準値」(HPは最大1999、力・魔力・素早さ・防御は最大99)として、他の種族は基準値を基にそれぞれ増減する。

HP
耐久力。0になると戦闘不能になる。
大半の白兵戦用武器を使ったときの攻撃力に影響する。
魔力
魔法攻撃や、一部の魔力依存武器を使ったときの攻撃力に影響。また、敵からの魔法攻撃を軽減する。
素早さ
一部の白兵戦用武器を使ったときの攻撃力に影響する。また、行動順が早くなり、命中率と回避率も上がる。
防御
敵からの物理攻撃を軽減する。
熟練度
武器や魔法辞典を使ったときの効果が高まり、新たな技を覚えるボーダーラインでもある。

種族システム[]

GB版では「ロボット(本作では「メカ」)」「サイボーグ」「獣人」「モンスター」それぞれに実際に敵として登場する魔物が対応しており、レベルに応じて割り振られた魔物に変身していた。それに対し、本作ではモンスター以外はキャラクターごとに固有の容姿に固定され、上記のように「能力値や得意武器に補正がかかった状態」である。それにより、GB版では「ロボット」「サイボーグ」「獣人」に設定されていた魔物も、本作では種族は全て「モンスター」扱いになっている。

  • ただし魔物の系統によって「肉」か「ネジ」のどちらを落とすかが決まっており、「モンスター」「獣人」への変身は「肉」、「メカ」「サイボーグ」への変身は「ネジ」が必要。つまり機械系の魔物は「ネジを落とすモンスター」という存在になった。ただし機械系の魔物といえど、あくまでも「モンスター」なので、味方がこれに変身する場合はネジではなく肉が必要である。
  • GB版では通常の肉のほかに、変身した時にHPも回復する「巨大肉」が存在した。今回はさらにネジも「巨大ネジ」が存在する。ただし効果はやや変わっており、(変身すると無条件にHPが回復するため)巨大版は変身しなかった場合にHPや特殊能力の使用回数が「大幅に」回復するようになったほか、特殊能力や特性を引き継ぎやすい。
  • さらに今回は同種の魔物同士が合体して巨大化することがある。この巨大化した敵は、大きさに比例して通常より強くなる。また、落とす肉やネジは「巨大肉Ex」「巨大ネジEx」となり、回復量や能力の引継ぎに関してさらに有利となっているほか、モンスターに変身する場合は上位のモンスターに変化できる。
  • GB版では極端な種族(モンスターやロボット)に変身する場合、モンスターになりたければモンスターの肉を、ロボットになりたければロボットのネジを獲得する必要があった。今作ではそのようなことはなく、(一部の例外を除けば)単純に肉を食べ続ければモンスターになれるし、同様にネジを取り込み続ければメカになれる。
  • GB版では不可能であった人間とエスパーの相互変身も可能になり、成長の自由度が広がっている。
人間
「長剣」「刀」が得意で、それ以外の武器も若干だが熟練度が上がる(魔法辞典を除く)。能力値は平均的。
エスパー
「魔法辞典」「早剣」「弓」が得意。能力値は、HPや力が低く、魔力が高い。
獣人
「体術」「槍」が得意。能力値は、力や防御がやや低く、HPや素早さが高い。
モンスター
「特殊能力」「重火器系の消費アイテム」が得意。武器や魔法辞典を使えない代わりに、唯一複数の特殊能力を身に付けられる。キャラクター自身の能力値はほとんど反映されないが、変身中の個体が持つ能力値を上乗せする。前作に引き続き「変異種」が存在し、肉の質がよければ変異種になりやすい。変異種はHPが4割・その他のパラメータがそれぞれ1割ずつ上乗せされている(使用できる能力は通常と同じ)。
サイボーグ
「斧」「大剣」「重火器系の消費アイテム」が得意。能力値は全体的に抑え目だが、装備品によって補強されるウェイトが他の種族より高く設定されているため、組み合わせ次第で大幅な強化が可能。
メカ
「銃」「重火器」「重火器系の消費アイテム」が得意。能力値は非常に抑えられるが、装備品の補強が非常に高く、組み合わせ次第で極端な強化が可能。防具欄には数が許す限り同じ種類の防具を複数装備する事も可能。ただし魔力は基本的になく、魔法辞典は使えない。

バトルシステム[]

基本的に『サガ2GOD』のシステムを発展・進化させた内容になっている。

武器・魔法・特殊能力[]

  • 前作及び前々作のシステムに統一する形で使用回数制へ変更され、使用回数の回復を行うショップ「リチャージ屋」が新規追加された。
  • メカは使用回数の消費量が一律で2倍。
  • 武器・魔法・特殊能力は、それぞれ最大6種類まで同時に装備可能で、武器と魔法に関しては対応する熟練度の成長に伴い新たな技の取得を行える(1種類につき、連携昇華技を含めて最大4種類まで取得可能)。ただし、盾は武器の項目で装備する仕様になっており、熟練度は無く技の取得はできない。特殊能力は最初から対応した全ての技が使用可能だが、同じ能力でも高位のモンスターほど強い技に対応したバージョンを覚えている。
  • 耐性や弱点などは、GB版では特殊能力に含まれていたが、今回は「特性」という欄が別箇に作られ、そこに格納されるようになった。
  • 同じ属性に耐性と弱点が重なった場合、GB版では耐性が優先されて弱点が消されたのが、今回は耐性と弱点が両方兼ね合わされるため、結果的に「一応軽減はするが、本来の耐性の軽減力を発揮できない」状態になる。
  • 1つの攻撃に複数の属性がある場合、GB版では複数の耐性によるダメージの多重軽減は不可能だったが、今回は可能な組み合わせが存在する。弱点に関しても同じことが言える。
  • 耐性や弱点は、GB版では防御要素のみだったが、今回は攻撃面や回復面への強化・弱化もある。こちらも威力の多重増幅などが可能。
  • 一定確率で高いダメージを出す「クリティカルヒット」は、今回はステスロスの攻撃(後述)のみ発生する。
  • 特性もまた6種類までセット可能で、敵から得た肉やネジから身に付けられる(高級な肉・ネジほど優秀な特性を身に付けやすい)。7つ以上になった場合は、余った分を捨てる必要がある。ただし1回につき特性は1つしか身につかない(引継ぎを除く)ほか、モンスター種族だと肉やネジの獲得では特性は身に付かない。
  • 特殊能力と特性は、変身したときにランダムでいくつか引き継げることがある(特殊能力は1個のみ)。モンスター種族の場合、肉やネジから身に付けられないため、多くの特性を身に付けたい場合は引継ぎで身に着ける必要がある。ただしこの場合も、変身した個体が持つ空欄分しか引き継げない。
  • GB版の魔法「ムオン」「サモン」「メタモル」は「イベントアイテム」扱いになり、ゲームの進行に応じて自動的に使用される様に変更された。同じく、GB版の魔法「テレポ」も「消費アイテム」扱いになり、戦闘で使用できなくなる等、効果が若干変更されている。
  • 上述の通り武器・魔法・特殊能力もサガシリーズのシステムに統一する形で再構成されており、GB版から半数弱の武器と魔法が削除・新規追加・アイテム扱いへの変更・効果の変更が行われている。
  • 前作及び前々作では一部のものを除き使用回数を使い果たしたアイテムは消滅してしまうが、本作では使用回数が0になってもアイテムは消滅しない。使用回数の回復は、特殊能力は「宿屋」で、武器・魔法・盾は上述の「リチャージ屋」でそれぞれ行う必要がある。ただし、性能の高い武器・魔法・盾ほど、リチャージ代も高額になる。
  • GB版では重火器が使い捨てだったが、今作では「一般的な装備品」と「消費アイテム」に分割された。
  • GB版では、一部の武器や防具をアイテムとして使うことで何度でも魔法が発動するものがあったが、今回は廃止された。代わりに「魔法が発動する消費アイテム」が登場。
  • 以上の仕様変更に伴い、前作及び前々作で使用回数が無限に設定されていた武器(「正宗」「エクスカリバー」)も使用回数が有限に変更され、GB版のMP(マジック・ポイント)制が廃止されている。

種類に関しては以下の通り。それぞれ熟練度が設定されている。

武器
  • 長剣
平均的な性能を持つ。原則的に、力に依存する。
強力だが使用回数がやや少なめ。原則的に、力に依存する。
  • 早剣
発動が早い短剣。原則的に、素早さに依存する。
威力は固定だが、複数の敵を攻撃しやすい。原則的に、素早さが成長する。
  • 大剣
やや重いが強力。原則的に、力に依存する。
柄の長さを活かした複数攻撃が得意。力に依存する。
  • 体術
コストパフォーマンスが高い。素早さに依存する。
かなり強力な分、非常に重い。原則的に、力に依存する。
素早く発動できる飛び道具。メカが使うと真価を見せる。原則的に、力が成長する。
  • 重火器
重い飛び道具で、複数攻撃が得意。メカが使うと真価を見せる。原則的に、力が成長する。
  • リモコン
ステスロスを呼び出して援護射撃をさせることができる。使用回数はリチャージ屋では回復できず、「スカウト」を行なうことで回復する(ステスロスの項を参照)。
魔法辞典
  • 火、水、土、風、闇
一般的な攻撃魔法のカテゴリ。今作では、水=氷、風=雷、闇=毒の攻撃が多い。
強力な古代魔法のカテゴリ。
  • 再生
気絶した者を復活させるカテゴリ。
  • 回復
HPを回復させるカテゴリ。
  • 付与
味方を強化させるカテゴリ。

属性に関しては以下の通り。耐性や弱点で威力が増減する。

武器攻撃
一般的な武器や格闘などの攻撃、銃や重火器による攻撃なども含まれる。GB版では「ダメージ属性」だった。
魔法攻撃
魔法辞典やそれに類する特殊能力による攻撃。
火、水、土、風、闇、聖
主に魔法攻撃に付加される属性。耐性や弱点によるダメージの増減幅が大きい。武器攻撃や魔法攻撃への耐性・弱点がある場合は両方が効果を発揮する。
GB版での「即死耐性=聖属性弱点」の法則は廃止。
ターゲット指定[]

GB版では一部の攻撃のターゲット指定が「敵単体↔敵グループ」や「敵↔味方」の切り替えが可能だったが、今回はすべて廃止された。

敵のサイズ[]

1度に出現することができる敵の数には限りがあるのだが、敵ごとに設定されたサイズに大きく依存する。この点はGB版と共通しているものの、サイズの設定が変わっており、割り当てられた領域は6キャラクター分。Sサイズなら1キャラクター分だが、Mサイズなら2キャラクター分、Lサイズなら3キャラクター分を占拠することになる。

前述のスタックバトルでも強く影響し、スペースに空きがあってもサイズがそれより大きいと出現できない。また、敵はグループ単位で登場することが多いのだが、1グループ内の敵を全滅させない限り、たとえグループ内の敵の一部を倒しても、空きスペースとは扱われず、サイズに合致する予備の敵がスタックに待ち構えていても出現できない。
巨大化した敵がサイズが変わることは無い。見た目はとても大きくても元がSサイズなら巨大化してもSサイズとして扱われる。
ただしこのサイズの制約は味方のモンスターには適用されない。例えば、Lサイズの敵は3キャラクター分×2体が限界だが、味方は4人全員がLサイズのモンスターに変身していても問題ない。

状態異常[]

  • 本作では「呪い」と「暗闇」の状態異常が戦闘後も続くようになった。宿屋で回復可能。
  • 新たに「スタン」の状態異常が追加された。行動する前にスタン状態になった場合はそのターンの行動が不可能になるが、行動した後にスタン状態になった場合は次のターンの行動が不可能になる。

キャラクターのシステム[]

サポートメンバー
5人目の仲間(サポートメンバー)はGB版及び前作とは異なり装備と魔法の追加ができなくなったが、メインメンバーの4人と同様に成長させる事が可能に変更された。この変更に伴い、サポートメンバーの初期ステータスも大幅に変更されている。
その他のキャラクター
メインメンバーに協力するその他の登場人物の設定や結末が、GB版から一部変更されている(「ボルフェス博士のバイオ技術がサイボーグ技術」に、「未来世界でおおばばさまが亡くならない」様に変更されている、等)。
また、一部のキャラクターに関してはSSSとタイムズ・ギアを併用する事によりプレイヤー側からその経緯や結末を任意に変更させる事が可能になった。
敵モンスター
成長システムと同様に、サガシリーズのシステムに統一する形で系統ごとに再構成されている。この変更に伴い、GB版から半数弱の敵モンスターが削除・新規追加されている。
ボスキャラクターは全体的に強化されており、サガシリーズのシステムに統一する形で攻撃方法が変更されている。

ステスロス[]

  • パーツはGB版(13種類)から再構成され、合計19種類に変更されている。
  • ステスロス砲はGB版と異なり、攻撃系(2種類)とステータスアップ系(2種類)の合計4種類になり、武器の強化はパーツの1つである「スカウトシステム」の入手後に敵モンスターをスカウト(捕獲)して行う仕様に変更された。
GB版ではステスロスでの飛行時に戦闘に遭遇した場合はステスロスが先制で援護攻撃を加える仕様だったが、本作ではステスロスでの飛行時には戦闘に遭遇しない様に変更された(ステスロスでの移動は戦闘が発生しないワールドマップのみ)。この変更に伴い、ステスロスの援護攻撃を行う場合にはメインメンバーのいずれか1人に武器の項目で「リモコン」を装備させ、戦闘時にリモコンを使用して4種類の武器のいずれかで援護攻撃を行わせる仕様に変更されている。
  • GB版では「時空ワープ」が1度しか使用できず、異次元世界へのワープ後はゲームをクリアするまでサガ世界には戻れない仕様だったが、本作ではシナリオの進行後ある条件を満たす事でサガ世界(過去・現在・未来のいずれからも可能)と異次元世界の相互ワープが自由に行える様になった。

ステスロスのパーツ[]

今回は、未発見のパーツの数を検索する「レーダー」が登場しない。また、フリーシナリオで手に入るパーツも多数存在する。

基本機能
リモコン
ワールドマップ上でステスロスを呼び出したり、ステスロス砲を使う時に必要。装備品として使うがパーツに数えられる。
ステスロス砲
戦闘中にリモコンを使って呼び出して援護させる砲撃。
レーザー
初期搭載されているステスロス砲である。出現している敵全体にダメージを与える。
スタックレーザー
出現しているが順番待ち中の「スタック」にいる敵にダメージを与える。
強化システム
仲間全員のパラメータを一時的に上昇させる。
バリアシステム
敵からの属性攻撃や状態異常に対する耐性を仲間全員に一時的に与える。
エンジン
ステスロスを動かす装置。今回はエンジンの切り替えによるスピード調整は不可能で、最上位のエンジンが自動的に使われる。
駆動エンジン
徒歩と同じくルート上のみを移動できる。
ホバーエンジン
ルートを無視して自在に移動できるが、山や結界は超えられない。
飛行エンジン
ホバーエンジンの性能に加えて、山を自由に通過できる。
ワープ
別の時代もしくは別の世界にワープするときに用いる。今回は行き先を直接指定できる。
過去ワープ
ワープ先の候補に「過去」が追加される。
未来ワープ
ワープ先の候補に「未来」が追加される。
時空ワープ
ワープ先の候補に「異次元」が追加される。
オプション
カプセルホテル
HP・特殊能力の使用回数を無料で回復できる。
浄化マシン
種族変化に用いる。今回はメンバーをメニューで選択する。1段階ずつ人間やエスパーに戻る方向へ変化する(人間↔エスパー間の変化も戻る)。ただし特殊能力や特性は全て失われる。
ジュークボックス
これまでゲーム内で聴いたBGMを自由に再生できる。
フリーズシステム
フィールドやダンジョンで時間を止め、敵シンボルや動く地形をストップさせる。任意でON・OFFを切り替えられるが、ONになっている間はギアポイントが減り続け、ポイント切れになると強制解除される。
発掘システム
フィールドやダンジョンに埋まっているアイテムを掘り出せる。場所はツルハシのマークが直接視認できる(1度だけならミニマップ上にも表示される)。
スカウトシステム
こちらを追跡していない敵シンボルに近づいた時にAボタンを押すことで、シンボルの魔物を吸収してステスロス砲のスペックを高められるほか、リモコンの戦闘中の使用回数を回復する。
レーダーシステム
宝箱の位置がミニマップ上に表示される。
警戒システム
敵シンボルの位置がミニマップ上に表示される。巨大敵やボスは巨大なマークになる。

移動時[]

マップ[]

GB版ではフィールドを自由に移動可能だったが、今回は「地名を選択するワールドマップ」と「各地名内で実際に移動したり戦闘したりするフィールドマップ」に分かれている。ワールドマップ上では地名同士はルートで繋がっており、ステスロス以外ではルート上しか移動できない。フィールドマップに入ると、たいていはいくつかの出入り口があり、未開拓の出口から出るとルートが追加され、行動範囲が広がっていく。ただしこのような移動で開拓できないルートもあり、その場合は町の住民などに話を伺ったり、イベントを進めることで開拓できる。

ただし異次元世界の場合、まだ訪れていない拠点にステスロスで直接乗り込むことが可能なため、ルート開拓はサガ世界に比べると簡素である。

また、GB版ではサガ世界に関しては海底マップが別に用意されており、ここに行くために「サモン」の魔法が必要だったが、今回は海底そのものはワールドマップとしては用意されておらず、「海底に位置する拠点」に行く時のみ一時的に「サモン」を使って潜行する形である。

アビリティ[]

前述で追加された「フリーズシステム」の代わりに、GB版で使用できた「ジャンプ」が廃止。これにより、落とし穴を飛び越えなければ行かれない場所に関しては、さらに上のフロアから落とし穴を伝って辿りつく・別のルートを探す・仕掛けを動かすなどの方法で探索する必要がある。

宿屋[]

GB版では宿屋に泊まっても石化の状態異常が回復しない仕様だったが、本作では宿屋に泊まることでこれらの状態異常も回復するようになった。

名称[]

著作権および商標権などを侵害する問題から一部の敵モンスターが削除され、アイテムの名称が変更された。
(削除例:「チンドン」、「くいだおれ」、「よしもと」、「ミッキー」)
(変更例:「ライトセーバー」→「ライトサーベル」)
また、CEROの規定などの為、一部の台詞が変更されている箇所がある。

これらの他にも多数の細かな変更点がある。

制作スタッフ[]

  • 河津秋敏 - シリーズディレクター
  • 三浦宏之 - プロデューサー
  • 吉岡加寿彦 - ディレクター
  • 京念秀史 - 監修
  • 小林元 - メインキャラクターデザイン・イメージイラスト
  • 伊藤賢治笹井隆司 - 作曲・編曲
  • 植松伸夫藤岡千尋 - 一部原曲

外部リンク[]

テンプレート:Video-game-stub

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